2013年2月27日水曜日

生徒が結婚

今日の衝撃のニュース。

10年生の女子生徒が明日結婚。

来月3月は大学入学のための試験がある、こんな時期に、、、!

校長からその情報を聞いた私はその足で村へ向かった。

一生懸命受験勉強をしてきた生徒が受験目前で結婚させられる、、、!


インドの田舎では未だに幼児婚が普通で、この女子生徒はまだよくもったほうだ。

10年生になるまで、ひとり、ふたり、、、、と、いつの間にか女子生徒が結婚させられ、学校に通えなくなっていた。

そして、卒業まで後一か月という2月、また一人女子生徒が結婚させられることに、、、。

「させられる」とは、本当にその通りで、親が強制的に結婚の相手と時期を決めてしまうのだ。

「恋愛」が犯罪扱いされる村の社会では、子供たちが恋愛などの感情に目覚める前に、8歳とか9歳ごろ、一回目の結婚をさせてしまうことが多い。

それは婚約のようなもので、生理が始まるまで実家にいることが多い。

生理が始まれば、すぐに2回目の結婚式をし、嫁ぎ先での生活を始めることが多い。

10歳、13歳で2回目の結婚式をし、嫁いでしまった女子生徒がいる。

13歳で結婚した子は2回流産(一年の間に)し、そして1回は死産、今は2人の子供を育てている。

10歳で結婚した子は何度も何度も流産を繰り返し、数年経った今も流産を続けている。

インドの法律では女性は18歳から結婚できる。

本来なら、村の幼児婚をさせている親たちはみんな逮捕されるべきだ。

しかし、全員を逮捕するのは難しい。

この悪循環の社会を変えたいと、村での学校教育を10年やってきた。

生徒たちは法律の知識も持っている。

しかし、親を説得するのは非常に困難だ。

インドの田舎では親は絶対的な権力を持っている。

村に行き、明日結婚する女子生徒の家を訪問した。

ちょうど母親が結婚式の準備で手にいろいろな道具や果物を持っていた。

忙しいからと生徒本人には会えなかった。

結婚式を辞めさせることは出来ないので、せめて大学入学のための試験だけは受けさせてほしいと、
母親に懇願した。

校長も一生懸命お願いしてくれた。

10年間教育を受けてきた総決算の試験。

この受験後、数か月後、試験の結果を受け取る。それが一生の宝になる。

10年、教育を受けたという証明になるのだ。

数学が得な彼女なら、後2年勉強すればIITも夢ではなかった。

どうすることも出来ない悲しい現実だった。

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