2014年10月3日金曜日

4人目の子供を出産した理由

2014年6月、無事4人目を出産しました。
つわりがひどくて、妊娠中はブログの更新が出来なくてすみませんでした。

3人目の子供から9年を経て、久しぶりの妊娠出産でした。

インド人の友人に「家族計画はしたほうがいいよ」と言われました。インドではファミリー・プランニングとは避妊を意味します。

日本の親戚のおじさんには「もういい加減にしなさい」と言われました。

でも、今回の妊娠は、私たち夫婦にとっては大切な「家族計画」としての妊娠だったのです。

避妊に失敗して妊娠したわけではなく、夫婦で話し合い、計画し、望んだ妊娠でした。

私はインドの村の女性たちに、家族計画について説明し推進する仕事をしています。

なのに、なぜ?4人も子供を持つのか。

子供が多い=貧困。そう私も思っていました。

ところが、NGOを始めて数年のころ、あるアメリカ人老夫婦が学校や生徒の家を訪問してくださった時のことです。

その奥様に村の貧困の理由を説明していて、貧困の理由として子供がたくさんいる、と話したところ、「そうとは限らないわよ。私たち夫婦は6人の子供がいるけど、ちゃんと育てて、みんな立派に育ったわよ。子供がたくさんいることではなく、貧困には別の理由があると思う。」とおっしゃいました。

その方の言葉を聞いて、必ずしも、「子供が多い=貧困」 という考えがすべてではないという発想の転換が起こりました。

村人が貧困で苦しむ理由は、親の収入が少ないこと、仕事がないなど、社会的なシステムの要因が大きいのです。

もちろん、食費や教育費がかかりますから、自分たちの養える範囲の中で、子供をたくさん持つことは悪いことではないと思うようになりました。

それが4人目を妊娠したいと思った理由の一つです。

そして、もう一つ。

ここ数年、私も主人も色々な出来事に疲労困憊していました。

人生を再出発させる意味で、4人目を授かりたいと私たちは願い、それが叶いました。

2005年に3人目を出産して、その子が1歳を過ぎたころから、私は通訳の仕事を始めたり、NGOのボランティアの仕事などに精を出して来ました。

主人も二つ目のホテルの建設をし、すべてが順調でした。

しかし、2012年、信頼していたスタッフが、主人の経営するホテルの資金を横領して逃亡しました。私たちは警察に訴えましたが、彼はその腹いせに色々な官庁へ主人や私についての訴状を提出しました。私たちはそれらの官庁から調査をされました。調査の末、私と主人は無実であることが認められました。

また、その元スタッフは、友人たちと共謀し、警察署長へ賄賂を払って偽の事件をでっちあげました。この件で主人はその警察署長を裁判所に訴え、裁判の結果、署長の非が認められ主人は勝訴し、署長は左遷されました。

2012年から2013年にかけて起こった様々な事件の中、主人は法律の知識を駆使し、インド社会の闇の部分と正面から戦い、勝利しました。

そういった様々な事件を乗り越えて、家族の大切さを痛感し、新たな家族を迎えることで、人生を仕切り直そうと考えたのです。

乳飲み子を抱えながら、これまでのような仕事の仕方はこれから数年難しくなりますが、どうかお許しください。

ブッダガヤのスーリヤ校の子供たちのために、これからも精いっぱい頑張ってまいります!