2018年12月31日月曜日

インド人の若者に技能実習制度(TITP)のセミナーを開催

 12月23日、ブッダガヤのマハマヤパレスホテルで、インド人の若者に対して、
技能実習制度(TITP : Technical Intern Training Program)のセミナーが開催されました。

H&A India Pvt. Ltd. の金成さんが、セミナーでTITPについてご説明くださいました。

前日には記者会見にたくさんのジャーナリストが取材にいらっしゃり、
各新聞にセミナーについての記事が掲載され、地元のニュースにも流れました。

 当日は、開始時刻の一時間前から若者たちが集まり始めました。



今回、ケアワーカーの募集対象は女性でしたが、多数の男性が集まりました。





マハマヤパレスの社長(主人)から、
金成(かなり)さんをご紹介させていただきました。



日本語からヒンディ語に通訳しました。
通訳はJLPT(日本語能力試験)N2を取得している
ニーラジがさせていただきました。



技能実習生制度についての説明や、
求められている職種について。


日本の人口が減っていて、高齢化社会になっていること。

インドの若者が日本で働いて、日本社会を助けることになること。

そして、日本で学んだ技術や日本語能力は、帰国後も役に立つこと。

それは自分の人生を豊かにするだけでなく、母国を発展させる力になること。


1年間、デリー近郊のノイダで、日本語や専門用語の学習や、生活習慣を学ぶトレーニングを受け、N4に合格できれば、日本に送られます。

日本では3年間、技能実習生として訓練を受けながら働きます。

日本に行き、1年以内にN3を所得できなければ、1年で帰国することになるそうです。

3年働いて、希望者はさらに2年、延長できるそうです。

この会社は本社が愛知県にあり、これまで中国やベトナムを中心に、
7000名の実習生を日本に送り出しておられます。

現在、中国には約200名、ベトナムには約1000名の生徒が
トレーニングを受けているそうです。

具体的なお給料の例の説明もありました。

地元の平均的なお給料の6〜8倍です。

若者たちは真剣に聞き入っていました。
















日本語教室の生徒たちも参加。


スーリヤ校卒業生も参加しました。





私の方からもヒンディ語で説明させていただきました。


積極的に質問する方も。

男性からは、男性の募集は?との質問が多くありました。

今回の募集はケアワーカーで、女性が対象ですが、
今後、ホテルの清掃や、建設業、自動車の工場など、
男性向けの職種の募集も続々あるということでした。


女性も質問されました。

女性からの質問で多かったのは、日本で実習を受けている3年間の間に、
何度か帰国できないか、という質問でした。

よほど緊急の場合を除き、3年間は帰国できないそうです。
(お祭りと家族命のインド人にはとても大変な決意が要ります)



面接を希望する女性たち。


中には保護者もいらっしゃいました。


セミナー後に取材を受けました。




セミナー終了後も質問がずっと続きました。

11月の面接では、ブッダガヤからは、
スーリヤ校の卒業生と、卒業生の姉の二名が、
実習生としてトレーニング受けさせていただけることになりました。

ビハールの若者は、地元に仕事がないので、非常に困っています。

労働力として働くのは、大変なことだと思いますが、
先進国日本で、お給料をいただきながら訓練を受けられるのは、
地元の若者たちにとっては夢のようなことです。

たくさんの若者がチャンスをつかみ、
人生を成功させる人が増えますように。

私が12年ほど前から日本語教育を始めたのは、
いつか、生徒たちが日本で働いたり、
インドの日系企業で働けるようにしたい、
と思ったからでした。

まさに、その夢が実現しそうです。

TITPについてのセミナーを開催してくださった、
H&A India Pvt. Ltd. の金成さんに、
心から感謝申し上げます。

2018年12月25日火曜日

日本語教育能力検定試験、合格しました〜!


ついに、日本語教育能力検定試験に合格しました〜!

実は去年も受験して、残念ながら不合格でした。

日本語教育の経験は12年以上になります。
(インドで)

独学で自分なりの方法で教えて来ました。

これまで教えた生徒の中にはN1、N2も取得した者もおります。

N3・N4・N5取得者は多数おります。

「日本語教育能力検定試験」に合格するための知識は、
普段、授業で教えている知識とはかなり範囲が違いました。

<私の勉強方法>

私の勉強方法は、やはり過去問を理解することから始めました。


ただ、過去問は同じ問題は出題されないので、
傾向を知り、対策を練るために使いました。

そして、「完全攻略ガイド」で、基本的な知識を覚え、



「合格するための問題集」を徹底的に活用しました。



実際の試験で一番難しいと感じたのは、
聴解の問題でした。
人生で一番脳みそをフル回転した瞬間でした。

聴解の問題は、文法や音声についての知識が問われます。

しっかりとそれぞれの分野を理解しておくことが大切だと思いました。

また、記述式問題の様々なトピックを学び、
どんな問題が出ても短時間で書けるように練習しました。


他の問題で時間が取られてしまい、記述式に使える時間が少なくなってしまいます。

ですので、記述式は瞬時にまとめられるよう、
トピックごとに頭を整理しておくことが大切だと思いました。


アルクの通信講座も受講しました。

お世話になりました。

僭越ながら、「日本語教育能力検定試験」の私なりの勉強方法を
ここに書かせていただきました。

日本語教師を目指しておられる方に、少しでもご参考になれば幸いです。

ちなみに、受験票の写真が、そのまま合格証書の写真になりますので、
いい写真を選んでください。
(私はあまり考えず、ほぼノーメイクの写真にしてしまいました、、、!)


<日本語教育歴>

NGOが運営する学校での日本語教育は2006年から始めました。

そこで数百名に初級の日本語を教えました。

3年ほど前からその卒業生達に中級・上級の日本語を教え始めました。

そして、去年から準備をして、今年年初から本格的に日本語教室を始めました。

今、教室には60名程が通っています。

生徒達はJLPT(日本語能力試験)合格のために
本当に一生懸命勉強を頑張っています。

彼らの精進の姿を見て、私も負けられないと、必死で頑張りました。


こんな試験、言語学じゃないか、
言語学の歴史なんて教えることに関係がないんじゃないか、
細かい文法の知識も、外国人に教える時に必要なのだろうか、
などなど、
試験勉強の最中、色々な思いが湧きました。

でも、必死で学んでみて、深い知識は潜在的に
日本語教師としての厚みになるのではないかと思いました。

毎年様々な問題が出題されています。

知識をアップデートして、学び続けていくことが必要だと思いました。

応援してくれた友人、家族、生徒達、
そして、勉強方法などご教示くださった島先生に、
心から感謝申し上げます。