2017年11月28日火曜日

交通事故で骨折した生徒の抜釘手術



昨年、下校時、大きなトラックに自転車ごと巻き込まれたカラン君(学校での名前アミット)。

1年半経ち、骨折部分に入れた釘を抜く手術をしなくてはいけません。


事故当時、頭部も負傷し、意識不明でしたが、 数日後意識を取り戻しました。

地元ガヤの病院では治療が無理なので、州都パトナの病院に移送されました。

大腿骨と腰骨の手術が行われました。

その際、両親は持っていた田畑を手放し、親戚・村人からお金を借りて、手術・入院費用を工面しました。


しかし、今回の手術のために、もう売る土地も無いのだそうです。

大工の父親は、銀行からローンを借りても、その利子すら返すことができません。

困り果て、私のところにカラン君と母親が相談に来ました。

アマルジット先生の腎臓移植手術の件で、今お金を貯めているところだったので、迷ったのですが、主人と相談し、今回は個人的にカラン君の手術費用を支援することにしました。


貧しさのため、しかるべき医療を受けることができない人達がたくさんいます。

そんな人達をどこまで助けるのか。

慈悲魔と言われても仕方がない、と言われることもあります。

ずっと魚を食べさせていては、魚は食べたら無くなります。

魚の釣り方を教えれば、その人自身が魚を捕って食べることができるようになります。

まさに、「その魚の釣り方を教えること」が教育そのものだと思います。

私たち夫婦が教育事業を始めたのは2001年。

もう16年が経ちました。

子供達は成長し、やっと大学生になったり、大学を卒業する子達も出て来ました。

彼らが就職し、今度は彼らが豊かになって、次の世代の貧しい子供達のために貢献する時が来るでしょう。

それまで、後数年かかりそうです。

教育は20年以上の長い時間がかかるものですね。

蒔いた種に水をやり、育て続けて、小さな苗木が大きく太くなり、枝葉を茂らせ、立派な木に成長して来ています。

後、もう数年で、果実を実らせることでしょう。

カラン君もその苗木の一人。

まだ成長途中で怪我をしてしまったのです。

手術費用を支援するのに、一つ条件を出しました。

「元気になったら、また日本語の勉強を頑張ること」

カラン君の夢は、メカニカル・エンジニアになることです。

日本語も勉強して、日系企業の工場でエンジニアとして働きたいのだそうです。

彼らが夢を叶えることができるよう、応援お願いします。


アマルジット先生の手術支援にぜひご協力お願いいたします。

ジャパンギビングでの支援受付は終了しました。ご協力ありがとうございます。
まだ手術費用実現のための寄付を募っています。一般社団法人エンジェルエイドの口座へ直接ご寄付をお願いいたします。










2017年11月12日日曜日

インド・輸血事情


「献血してくれる?」

先日、主人が急に長男に言いました。

主人の高校時代の先輩の奥さんが輸血を必要としている、ということでした。

その奥さんの血液型はAB+で、インドでは珍しい血液型で、ご主人がドナーを探していたのだそうです。

それを聞いた主人は、自分の子供達が同じ血液型なので、長男に聞いてみようと思ったそうです。

長男は高校3年生です。

長女、次男はまだ体が小さいので、高校生の長男がいいと思ったのでしょう。

長男は初めてのことなので、戸惑いながらも、人助けになるならと承諾しました。

長男は、「献血する際に使う針は使い回しのものではないか?」と聞きました。

インドの田舎の病院ではそれが心配です。

主人は「さすがに今の時代、それはないだろう」と言いました。

「半分、日本人だけど、いいの?」と私は聞きました。

「それは関係ないでしょ」と主人は答えました。

長男が数学が得意なので、長男の血液を輸血されたら、その人は急に数学が得意になるかもね、と私たちは冗談を言っていました。

長男は緊張しながら、どの病院にいつ行けばいいのか、連絡を待つことにしました。

学校からもすぐに行けるように心づもりをしていました。

丸1日待っても、連絡がありませんでした。

そして、主人から「朝早く、亡くなったんだって」と聞きました。

後から聞いた話では、その人は長らく患っていて、重篤な症状だったそうです。

輸血に耐えられるだけの血圧にならず、とうとう、息を引き取ったのだそうです。

お役に立てなくて残念でした。

午後、ニランジャナー川の向こうのほうで、ご遺体が荼毘に付されました。



インドでは輸血を必要とする場合、家族や親戚、友人たちに献血を頼みます。

都市部ではブラッドバンクもあり、たくさんの人が献血しています。

しかし、そういうブラッドバンクの血液の輸血により、肝炎やエイズなどに感染することもあるので、普通はよく知っている家族・友人に献血を頼みます。

私は子供達が同じ血液型でほっとしました。

もしインドで事故などで輸血が必要になれば、子供達どうしで献血できます。

主人はB+、私はA+、子供達はAB+です。

私のインドの知り合いを見る限り、インド人はB+が圧倒的に多いようです。

たまにOがいて、AやABはとても珍しいです。

インドの都市の大きな私立病院では、先進医療もしており、欧米から心臓外科など、医療ツアーも行われているそうです。

しかし、広大なインドの田舎では、まだまだきちんとした医療は行き届いていません。

★★★★★★★

ジャパンギビングでの支援受付は終了しました。ご協力ありがとうございます。
まだ手術費用実現のための寄付を募っています。一般社団法人エンジェルエイドの口座へ直接ご寄付をお願いいたします。


ブログやフェイスブックなど、何度も同じような内容の投稿となりますがご容赦ください。

アマルジット先生が生きられる可能性がそこにあるから、私は出来るだけのことをしたいと思っています。

生徒たちの思いを胸に、、、!

皆さまのご協力に心から感謝申し上げます。




2017年11月9日木曜日

緊急医療支援のお願い(アマルジット先生の腎臓移植手術について)

<緊急・医療支援のお願い>



私たちが運営しているインド・ブッダガヤの学校(スーリヤ・バハルティ・スクール)の教師アマルジット先生への緊急医療支援のお願いです。

<ジャパンギビングでの支援受付は終了しました。ご協力ありがとうございます。
まだ手術費用実現のための寄付を募っています。一般社団法人エンジェルエイドの口座へ直接ご寄付をお願いいたします。>

アマルジット先生は当校に勤続10年の社会科の先生です。

誠実で優しい人柄で、生徒たちに慕われています。

アマルジット先生は少し前から腎臓の調子が悪かったのですが、今年7月ごろ、容体が急変し、一時意識不明の危篤状態になりました。

両方の腎臓が機能しなくなっていました。

なんとか危篤状態から抜け、意識を取り戻し、人工透析治療が始まり、命を取り留めました。

透析は四日に一度しなくてはなりません。1日でも遅れると、また意識不明の状態になってしまいます。

透析治療は高額で、一ヶ月の治療費は、アマルジット先生の月給の何倍もします。

また、インドの透析治療は長期延命できるとは限りません。

アマルジット先生も、ベナレスの病院に入院中、一ヶ月に5名の患者(同じような腎臓の病気の患者)が目の前で亡くなるのを見たそうです。

担当医師は、出来るだけ早急に腎臓移植をした方が良いと言っています。

奥さんと、先生の母親が、片方の腎臓の提供を申し出ており、母親のタイプが検査でマッチしたそうです。

アマルジット先生の実家は車も通れないような超田舎にあります。

そんな田舎の、無学の年老いたお母さんが、腎臓を提供すると決意したのは、自分の命を投げ出しても息子の命を助けたい、その一心なのだと思います。

これまで入院費や透析治療など、私たち夫婦がお手伝いして参りましたが、さすがに移植手術はかなり高額で、私たちもすぐには工面できません。

そこで卒業生に奨学金支援をしてくださっている一般社団法人エンジェルエイドの役員の皆さんにご相談したところ、支援の募金を引き受けてくださいました。

実はこれまで、奥さんの方がずっと病気で、何度も開腹手術を繰り返していました。

アマルジット先生は、結婚してからずっと奥さんの看病を続けてきました。

そして、去年あたりから、やっと奥さんの病気がよくなり、健康になってきたのです。

ところが、次は急にアマルジット先生の体調が悪くなってきたのだそうです。

アマルジット先生はまだ30歳。

スーリヤ・バハルティ・スクールの生徒たちも、アマルジット先生が学校に戻って来られるのを待っています。

どうか、腎臓移植手術が実現し、アマルジット先生が健康を取り戻すことができますよう、ご支援ください。

皆さんのご協力をお願いいたします。

井上ゆき