2016年9月11日日曜日

卒業生が通うガヤ大学・英語専門学校を訪問(8月11日) エンジェルエイド・スタディツアー 


エンジェルエイド・スタディツアーについてブログを書いていて、改めて一日、一日どれだけ濃密なスケジュールだったか、実感しています、、、!!!

今日、お話するのは、卒業生たちが通っているガヤ大学と英語の専門学校の見学についてです。

一般社団法人エンジェルエイドはスーリヤ・バハルティ・スクール(スーリヤ校)の卒業生の大学などの高等教育への進学を応援してくださっています。

せっかくスーリヤ校を卒業しても、大学へ行けなければ都会での仕事に就くのは難しく、村での貧しい生活のままとなります。

大学や塾・専門学校で教育を受けることで、就職の幅が何倍も広がるのです。

スタディツアーでは、支援している奨学生が通う大学と専門学校を見学していただきました。

日本語能力検定試験(JLPT)のN4(4級)に合格したC君とN君が通っているのはガヤ大学です。

ガヤ大学は由緒あるマガダ・ユニバーシティ(大学院大学)系列のトップの大学です。

つまり、地元ガヤ地方の大学のトップであり、京都であれば京大のような感じです。

この日、雨季なので時々急に始まるスコールを避けながら、ガヤのマガダ医大付属病院の見学の後、ガヤ大学の見学をしました。

校舎は外からの見た目は古そうですが、中は広い教室がいくつもあり、IT系の学部の校舎にはコンピューターが何十台も設置されていました。

偶然通りかかった同学部の講師は、スーリヤ校の校長先生の教え子だったそうで、丁寧に各教室を案内してくださいました。

ガヤ大学を見学した後、C君とN君が通っている英語の専門学校「オックスブリッジ」の見学に行きました。

オックスフォードとケンブリッジを掛け合わせたような名前ですね。

この専門学校はガヤでは有名で、英会話を習得するため、学生だけでなく社会人も通っています。

C君とN君は日本語通訳になるのを将来の夢としています。

なぜ、英語も勉強するのでしょう。

実は今現在少しの期間休学していますが、ITの専門学校にも在籍しています。

N2やN1が取得出来て、日本語通訳となれば、日本企業に就職します。

その際、日本語だけでなく、ある程度ITの知識があり、英語も流暢で英語の書類仕事もこなせないと良い仕事が出来ません。

そのため、エンジェルエイドから、特別奨学生として、大学だけでなく専門学校で特殊技術を身につける機会をいただいています。

オックスブリッジでの二人の成績もよく、特にC君は元々英語が得意だったので、スピーチやディベートなどで非常に活躍をしているそうです。

各教室を案内していただき、いくつかの教室では授業中にも関わらずご挨拶をさせていただきました。

二人が所属しているコースのクラスでは、少しディベートにも参加させていただきました。

二人が先生たちやクラスメートたちと談笑している姿を見て、田舎出身の彼らがなんらひけも感じず、堂々と話しているのですごいなと感心しました。

うだるような暑さの中、各地の見学にお付き合いくださったツアー参加者の皆様、ありがとうございました!!!

↓ガヤ大学





↓英語の専門学校オックスブリッジ









2016年9月10日土曜日

ガヤの病院見学(8月11日) エンジェルエイド・スタディツアー 




エンジェルエイド・スタディツアー参加者に医療系の方がいらっしゃったので、現地の病院の見学をしていただきました。

見学したのは、マガダ医大付属病院です。

ガヤ地方で一番大きな政府系病院です。

ここ数年廊下や壁の改修工事がなされ、10年前に比べればずいぶん清潔な雰囲気になっています。

以前の状態を知っている私にとってはきれいになったな、と思うのですが、日本から来た皆さんは、病院に入るなり、鼻をハンカチで覆ったり、マスクをつけたりされました。

待合室や廊下には患者や付き添いがひしめくようにうずくまっています。

入院病棟の部屋も入院患者やその家族でぎゅうぎゅうでした。

産婦人科では分娩室を見学させていただけました。

分娩を待つ産婦が二人いらっしゃいました。

一人はもう少ししたら帝王切開をする、と助産師さんが言いました。

床をネズミが走り回っていたりと、日本との感覚の違いに皆さん驚いておられました。

助産師さんに、看護師になるにはどんなプロセスが要るのか聞きました。

10+2(12年生)が終了してから、看護師になるための試験を受けるのだそうです。

合格したら、数年間トレーニングを受け、卒業試験に合格して看護師になれるのだそうです。

スーリヤ校の生徒たちの中で医者になりたいという生徒は大勢いるのですが、看護師になりたいという生徒はほとんどいません。

田舎では血液は不潔なものとされ、採決したり血液に関わる仕事である看護師は良い仕事として認識されていません。

元々、村の産婆さんの仕事を一番身分が低い人たちがしてきたので、出産に関わる仕事が含まれる看護師は田舎では好まれません。

私は生徒たちの学力から、医者を目指している女子生徒たちは医者になるのはとても難しい学力であっても、看護師であれば努力すれば合格する可能性があると思っています。

生徒を連れて病院に見学に行ったり、看護師さんの話を聞いたりしたいと思っています。

新生児治療室も見学させていただきました。

早産で未熟児として生まれた新生児や何か病気を持つ新生児の治療のための部屋です。

青い光がついて心拍数などが表示される機械のついた保育器には、一人だけでなく二人の赤ちゃんが置かれています。

新生児治療室もぎゅうぎゅうでした。

日本の看護師さんは、点滴の針の刺し方など、とても不衛生で感染しないか心配だとおっしゃいました。

現地では最新の治療が受けられるという評判の大病院なのですが、日本の基準から比較すると、、、比較できないほどの差がまだまだあると思います。

副院長さんはとても気さくな方で、いつでもまた見学に来てくださいと言ってくださいました。

スタディツアー参加の皆さんも様々なことを感じられたと思います。

まだまだ、まだまだ、発展途上のインド。

卒業生たちがインドの発展に貢献出来ますように、、、!




2016年9月8日木曜日

「母子保健プロジェクト」と生徒・卒業生の家庭訪問(8月14日) エンジェルエイド・スタディツアー



8月14日スーリヤ・バハルティ・スクールの支援母体NGOチルドレンエイドが毎月行っている「ブッダガヤ母子保健プロジェクト」に、エンジェルエイド・スタディツアーの皆さんが参加されました。

この「ブッダガヤ母子保健プロジェクト」は、貧しい村の新生児と母親の健康促進を願い、母親たちの意識向上を目指している活動です。

今回のスタディツアーには看護師さんが3名、参加されていました。

その中に助産師Aさんがいらっしゃり、彼女に村の女性達の前で、妊娠・出産のメカニズムについてお話をしていただきました。

初めてのことにも関わらず、立派に説明をしてくださいました。

ビハール州の田舎の女性達の識字率は低く、49.6%しかありません。

州全体の識字率は63.82%(男性:73.39%、女性:53.53%)、田舎の識字率は53.9%(男性:67.1%、女性:49.6%)です。

ビハール州はインド一識字率が低く、その中でも特に田舎の女性たちの識字率は大変低いのです。


田舎の新生児の死亡率が高いことと、母親たちの育児に関する知識の無さは無関係ではないと考え、私達は村の女性たちへの教育を通して、新生児の健康促進を目指しています。

赤ちゃんを抱えたお母さんたちがたくさん集まり、大変混雑していた時、場所を空けようとしてくださったYさんがジャンプして降りた場所は、、、、

牛の○○の山でした、、、!!!

表面が乾いていたので、土のように見えたのです。

足首まで○○に埋まってしまったYさんを、卒業生たちが近くの水場まで連れて行き、足や靴を洗ってくれ、スリッパを貸してくれました。

卒業生の母親も靴を洗うのを手伝ってくれました。

Yさんはこれ以上ないというくらいの田舎体験をされました。

母子保健プロジェクトを見学した後、皆さんとその村の生徒や卒業生の家庭訪問をしました。

土で出来た家、レンガで出来た家、裸電球一つしかない部屋、家族数名で小さな部屋でぎゅうぎゅうで寝ている状態、土で出来たコンロ、などなど、生徒たちの生活の現実を見ていただきました。

日本人から見れば大変過酷な状況ですが、生徒たちにとっては普通の生活です。

みんな満面の笑顔で自分の家を案内してくれました。

もう一ヶ所、別の村も訪問する予定でしたが、大雨のため、訪問を断念しました。











母子プロジェクトの活動場所、村の公民館。