2017年11月12日日曜日

インド・輸血事情


「献血してくれる?」

先日、主人が急に長男に言いました。

主人の高校時代の先輩の奥さんが輸血を必要としている、ということでした。

その奥さんの血液型はAB+で、インドでは珍しい血液型で、ご主人がドナーを探していたのだそうです。

それを聞いた主人は、自分の子供達が同じ血液型なので、長男に聞いてみようと思ったそうです。

長男は高校3年生です。

長女、次男はまだ体が小さいので、高校生の長男がいいと思ったのでしょう。

長男は初めてのことなので、戸惑いながらも、人助けになるならと承諾しました。

長男は、「献血する際に使う針は使い回しのものではないか?」と聞きました。

インドの田舎の病院ではそれが心配です。

主人は「さすがに今の時代、それはないだろう」と言いました。

「半分、日本人だけど、いいの?」と私は聞きました。

「それは関係ないでしょ」と主人は答えました。

長男が数学が得意なので、長男の血液を輸血されたら、その人は急に数学が得意になるかもね、と私たちは冗談を言っていました。

長男は緊張しながら、どの病院にいつ行けばいいのか、連絡を待つことにしました。

学校からもすぐに行けるように心づもりをしていました。

丸1日待っても、連絡がありませんでした。

そして、主人から「朝早く、亡くなったんだって」と聞きました。

後から聞いた話では、その人は長らく患っていて、重篤な症状だったそうです。

輸血に耐えられるだけの血圧にならず、とうとう、息を引き取ったのだそうです。

お役に立てなくて残念でした。

午後、ニランジャナー川の向こうのほうで、ご遺体が荼毘に付されました。



インドでは輸血を必要とする場合、家族や親戚、友人たちに献血を頼みます。

都市部ではブラッドバンクもあり、たくさんの人が献血しています。

しかし、そういうブラッドバンクの血液の輸血により、肝炎やエイズなどに感染することもあるので、普通はよく知っている家族・友人に献血を頼みます。

私は子供達が同じ血液型でほっとしました。

もしインドで事故などで輸血が必要になれば、子供達どうしで献血できます。

主人はB+、私はA+、子供達はAB+です。

私のインドの知り合いを見る限り、インド人はB+が圧倒的に多いようです。

たまにOがいて、AやABはとても珍しいです。

インドの都市の大きな私立病院では、先進医療もしており、欧米から心臓外科など、医療ツアーも行われているそうです。

しかし、広大なインドの田舎では、まだまだきちんとした医療は行き届いていません。

★★★★★★★

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