2013年8月31日土曜日

卒業生たちの結婚

2013年5月、ピンキー先生の結婚式から始まり、立て続けに卒業生の女子3名の結婚式がありました。5月はインドの結婚式のシーズンの一つで、インド中で結婚式が行われる時期です。裁縫の授業のアシスタントをしてくださっていたピンキー先生は、20代半ばの年齢で、家庭での花嫁修業を十分積み、適齢期での結婚を望んでいらっしゃいました。相手が決まり、とても喜んでいました。もちろん、お相手は親戚が紹介し、両親が決めた男性です。
そして、卒業生たちの結婚式や婚約式に出席しました。卒業生たちは18歳。インドでは女性は18歳以上、男性は21歳以上でないと法律上結婚が禁止されています。彼女たちはぎりぎり18歳で、結婚は合法的に認められます。18歳になるまで、結婚しなかった彼女たちは、幼児婚の風習に勝利したことになります。彼女たちは大学まで進学出来ました。

インドの田舎では法律で禁止されている幼児婚が未だに行われています。ブッダガヤ周辺の村でも一般的です。村では2度結婚の儀式を行うこともあり、一度目は子供の間(5歳から8歳くらい)、2度目は女の子が生理が始まった時(11歳~15歳くらい)で、生理が始まるまではたいていの場合親元にいて、生理が始まれば嫁ぎ先に住むようになります。結婚相手は親が決めます。同じカースト間の結婚を維持するためにこのような風習が行われてきたのだと思います。自然に恋愛感情を持てば、相手は同じカーストとは限らない、むしろその可能性は低いので、恋愛感情を持つ思春期になる前に、親が強制的に同じカーストの相手と結婚を決めてしまう、のだと思います。

これまで、何人もの女子生徒たちが13歳から15歳の間に結婚させられ、学校をドロップアウトしました。13歳で結婚させられた子は2児の母になり、そのうち一人はスーリヤ校に今年入学しました。16歳で結婚させられたSちゃんは、大学入学のための試験はなんとか受験させてもらえたものの、すぐに嫁ぎ先に引き取られ、大学進学は断念しました。成績も良く進学を希望していたのに、親が強制的に結婚させたため、今でも結婚を受け入れられないで苦しんでいるようです。

私たちは教師たちと一緒に、生徒たちや保護者たちに機会あるごとに幼児婚の問題点や、インドの結婚に関する法律について説明して来ました。18歳で結婚する卒業生たちと、その親は、私たちの話を理解し、私たちとの約束を守ってくれたのでした。

20代半ばのピンキー先生は自ら一生懸命花嫁修業をして、お見合いの相手に気に入ってもらえるように頑張っていました。18歳で結婚した卒業生たちは、不安な気持ちやとまどいがありながらも、あきらめと希望の入り混じった感じで親の決めた結婚を受け入れました。

ほんの数年の違い。
2年から5年、心と体が成長するまで待ってあげられたら、どんなにか幸せな結婚を迎えることが出来たことか、、、。

結婚相手との新しい生活、嫁ぎ先での生活、彼女たちが幸せに暮らすことが出来ますように、、、!
祈るような気持ちで彼女たちを送り出しました。













2013年8月10日土曜日

ボランティアスタッフ・りつこさん

8月1日から、ボランティアスタッフとしてりつこさんがスーリヤ校に来てくださっています。
りつこさんは日本で看護師をされています。
スーリヤ校でのボランティアは、日本語教師として、そして、村の母子保健プロジェクトのお手伝いをしてくださいます。
さっそく、生徒たちの村へ、家庭訪問に一緒に行きました。
ほんわかとした優しい雰囲気のりつこさんは、教師たちや生徒たちとすぐに仲良くなりました。
これから2ヶ月間、よろしく御願いします!